第1条 この要領は、装備本部において契約する航空機について、航空事故等が発生した場合における報告、航空事故調査及び航空事故報道等に関して必要な事項を定めるものとする。

(用語の意義)

第2条 この要領において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 訓令 航空事故調査及び報告等に関する訓令(昭和30年防衛庁訓令第35号)をいう。

(2) 次官通達 各自衛隊等における事件・事故の長官等への報告等について(通達)(防官文第7266号。17.9.21)をいう。

(3) 航空事故 訓令第2条に定める事故をいう。

(4) 本部長  装備本部長をいう。

(5) 航空機第2課長等 航空機第2課長又は回転翼室長をいう。

(6) 支部長等 支部長又は事務所長をいう。

(航空事故発生時の速報等)

第3条 支部長等は、役務請負契約又は航空機の寄託を伴う試作研究請負契約の履行中の航空機に航空事故が発生(発生のおそれの場合を含む。)した場合には、最も迅速な通信手段をもって事故発生の旨を本部長(航空機第2課長等気付。以下同じ。)に速報し、次の各号に掲げる事項について判明次第速やかに別記様式第1により電子メール又はファクシミリ等で本部長に報告するとともに、次条から第9条までに定めるところにより処理しなければならない。

(1) 航空事故が発生した航空機の型式、機番号及び担当支部等(契約相手方名称)

(2) 機長の階級、氏名、年令及び所属

(3) 航空事故の発生日時、場所及び天候

(4) 航空事故関係者の死傷等の状況

(5) 航空事故の概況(飛行目的、飛行計画及び事故の概況)

(6) 物件の損壊の状況

(7) 航空事故の推定原因

(8) 航空事故に対する措置事項

(9) その他の事項

2 航空機第2課長等は、前項に規定する報告があった場合には、本部長に報告するとともに、訓令第4条に定める防衛庁長官(以下「長官」という。)に報告するための必要な手続を行うことに加え、次官通達2(2)の重大な事件・事故に該当する場合は、支部等が発生を認めてから1時間以内に、長官等に直接報告するための準備等を速やかに行われなければならない。

3 次官通達に基づく長官等への報告等については、次のとおり措置する。

(1)本部長が行う次官通達2(2)ウに定める長官及び副長官への報告については、本部長が不在等の理由により行えない場合は、副本部長(総務担当)が行うものとする。

(2)次官通達2に定める長官秘書官及び副長官秘書官並びに内局担当部署への連絡等は、航空機第2課長等が本部長の指示を受けて行うものとする。

(3)次官通達3に定めるその後の報告・説明は、航空機第2課長等が本部長の指示を受けて行うものとする。この場合、必要に応じて関係者を伴うことができるものとする。

4 支部長等は、第1項に規定する報告事項のうち必要な事項について、直ちに当該航空機の所属幕僚監部の担当課長及び当該航空機の差出部隊の長に通知するものとする。

5 支部長等は、必要と認めた場合には、航空事故の概要について航空救難に関する訓令(昭和35年防衛庁訓令第56号)に基づく救難区域の区域指揮官、最寄りの部隊の長、所轄の国土交通省航空局空港事務所の長、海上保安本部航空基地の長及び警察署長等関係の官公庁に通知するものとする。

6 航空機第2課長等は、速報等の写しを航空機第1課長に送付する。航空機第1課長は、契約した部品等が事故等に係る場合協力するものとする。

(事故発生時の処置)

第4条 支部長等は、次に掲げる事項について適切な応急処置を実施し、その結果について適時本部長に報告しなければならない。

(1) 救難状況の確認

(2) 事故現場の確認

(3) 人員の死傷及び航空機の損壊の程度の確認

(4) 搭載されている防秘物件及び秘物件の確認及び保護

(5) その他支部長等の必要と認める事項

2 支部長等は、前項に規定する事項のほか、飛行安全上緊急に必要とする事項がある場合には、その処置を行わなければならない。

3 航空機第2課長等は、支部長等と連携を密にして航空事故の処置について必要の都度、本部長の承認を得て適切な指示を行うものとする。

(事故現場の保存)

第5条 支部長等は、事故現場の保存について所轄警察署長及び契約相手方等に協力を求めるものとする。ただし、やむを得ない状況にあると認める場合には、本部長に上申の上その指示に基づき事故機の撤収又は移動を行うものとする。

(航空事故の報道)

第6条 航空事故の報道に関しては、付紙「航空事故報道実施要領」に基づき実施するものとする。

2 訓令第2条の4第3号及び第4号に掲げる小事故又はその他の事故が発生し、当該事故に係る報道の必要があると認められる場合においては、前項に準じて処理するものとする。

(航空事故調査)

第7条 支部長等は、当該事故調査が可能と判断した場合には、本部長の承認を得て、直ちに事故調査を実施するものとする。

2 支部長等は、前項の事故調査が困難と認める場合には、その旨を本部長に上申するものとする。

3 航空機第2課長等は、前2項の規定により申請又は上申があつた場合には、関係課長と協議し、本部長の承認を得て必要な処置を行うものとする。

4 訓令第2条の4第3号及び第4号に掲げる小事故又はその他の事故が発生し、当該事故に係る調査の必要があると認められる場合においては、本要領の定めるところに準じて処理するものとする。

(航空事故調査の依頼)

第8条 航空機課長等は、前条における事故調査の実施に当たり関係支部の支援及び契約相手方又は関係会社等の協力を必要とする場合には、その支援又は協力を依頼するための手続をとるものとする。

(航空事故調査書)

第9条 支部長等は、第7条の規定により航空事故調査を実施した場合には、航空事故調査書10部を作成し、事故発生後2箇月以内に本部長に提出するものとする。ただし、やむを得ない事情により当該期間内に提出できないときは、理由を付して報告しなければならない。

2 航空事故調査書には、事故の概要、調査の方法、調査分析、事故の原因、事故防止対策その他必要事項について記載するものとする。

(航空事故調査報告書)

第10条 航空機第2課長等は、前項の航空事故調査書に基づき訓令第6条第3項に定めるところにより、事故調査の結果について航空機事故調査報告書を作成し、本部長の決裁を得て長官に提出しなければならない。

(その他の種類の契約履行中の航空事故)

第11条 製造請負契約、航空機の寄託を伴わない試作研究請負契約及び売買契約履行中の航空機に発生した航空事故については、第3条から第9条までの規定に準じて処理するものとする。

(航空事故に類する事態等)

第12条 支部長等は、契約履行中の航空機の試験飛行における次に掲げる事態等が発生した場合には、速やかに事態等の発生の旨を航空機第2課長等に速報し、別記様式第2に示す事項について判明次第、電子メール又はファクシミリ等で通報するものとする。

(1)航空法及び同施行規則により国土交通省に報告する事態の内、訓令第2条の航空事故の範囲に含まれないもの。

(2)即座に航空事故と判断されないが、その疑いがあるもの。

(3)航空事故とは判断されないが、試験飛行に関連して発生した事態の内、事態の影響度、報道の可能性その他を勘案し、支部長等が通報するものと認めるもの。

2 前項の事態等に係る調査等の必要があると認められる場合には、本要領の定めるところに準じて処理するものとする。

(雑則)

第13条 支部長等は、休養日及び休日に試験飛行を行う場合には、その前日の1500までに航空機第2課長等に通報するものとする。

(委任規定)

第14条 この要領に定めるもののほか、この要領の実施に関して必要な事項は、支部長等が定めるものとする。

2 支部長等は、必要な事項を定めたときは、これを本部長に報告するものとする。

(支部長等が事務所長である場合の措置)

第15条 この要領に基づき事故報告等を行うに当たり、支部長等が事務所長である場合には、その報告等の写しを当該事務所を所掌する支部長に送付するものとする。

付 紙

航空事故報道実施要領

1 趣旨
この要領は、契約履行中の航空機に発生した航空事故に関し、報道機関等に報道する場合の必要な事務処理要領について定めるものとする。

2 用語の意義
この要領において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号の定めるところによる。

(1) 報道機関 新聞、放送等により広く一般大衆に情報を伝達する機関をいう。

(2) 報道 航空事故に関することを報道機関に公表することをいい、発表、説明及び資料の提供を含む。

(3) 発表 報道機関に対し、長官の承認を得て正式に発表することをいう。

(4) 説明 報道機関の取材上の便宜に資するため説明することをいう。

(5) 資料提供 報道機関の取材上の便宜に資するため資料を提供することをいう。

3 航空事故の報道

(1) 支部長等は、契約履行中の航空機に発生した航空事故に関し、訓令第4条に定めるところにより長官に対し航空事故報告が行われた後において報道する必要があると認めた場合には、次に掲げる事項(以下「基準事項」という。)の範囲内で判明した事実について説明又は資料の提供をすることができる。

 ア 航空事故が発生した航空機の型式、機番号及び担当支部等(契約相手方の名称)

 イ 機長の階級、氏名、年令及び所属

 ウ 航空事故の発生日時、場所及び天候

 エ 航空事故関係者の死傷等の状況

 オ 航空事故の概況(飛行目的、飛行計画及び事故の概況)

 カ 物件の損壊の概況

 キ 捜索及び救難の状況

(2) 支部長等は、航空事故について報道する場合には、必要に応じ担当者を指名し、説明させることができる。

(3) 支部長等は、基準事項以外について報道する場合には、本部長に申請し、承認を得た後、行うものとする。

(4) 航空機第2課長等は、航空事故に関し本部長が発表する場合又は本部長が支部長等に発表させる場合には長官に対する承認の手続をとるものとする。

(5) 支部長等は、基準事項について説明又は資料の提供を行った場合には、その内容について直ちに本部長に報告するものとする。

4 報道担当区分
航空事故の報道は、通常、次表の区分に従い実施するものとする。この場合において、契約相手方が報道を行うときは、必要に応じ支部長等又はその指名した者が立ち合うものとする。

 

細部事項
支部長等は、航空事故について報道する場合には、次の事項に留意しなければならない。

(1) 当該航空機が使用する飛行場を管理する部隊等の長と必要な調整を行うものとする。

(2) 2以上の支部長等が同一事項について報道するときは、内容について協議の上通常同時刻に行うものとする。

(3) 救難に関する情報は、航空救難担当部隊(事故現場を確定できない場合には、航空救難情報中枢又は中央救難調整所)から入手するものとし、報道する場合には、事前に救難区域指揮官の了解を得るものとする。

(4) 報道しようとする内容については、適宜契約相手方に連絡し、相互の報道の実施にそごを来たさないようにするものとする。ただし、契約相手方が報道するときはその内容、報道時期等についてあらかじめ協議させるものとする。

(5) 航空事故の原因に関しては、原則として、事故調査が完了した時点で本部長の指示を得て報道するものとする。

(6) 航空事故現場における報道は、原則として、事故発生支部等の支部長等又はその指名した者が行うものとする。

(7) 契約相手方の工場から部隊等に搬出途中の航空機又は部隊等から契約相手方の工場に搬入途中の航空機に発生した航空事故については、関係部隊等の長と調整し、必要があると認めた場合には、支部長等又はその指名した者が本要領に準じて行うものとする。